2015年に45歳でNSR250Rを買ってリターンするときに、世間の目をどうかわそうか悩みました。これが、ハーレーやゴールドウイングでリターンするのであれば、世間のリスペクトを集めやすいでしょう。ハーレーおじさんは町内会の人気者になるでしょう。
しかし私のNSRには威厳も風格もありません。バイクを知らない一般市民にNSRのスマートさを理解してもらうことは困難です。しかも私のNSRは昔の騒音基準でつくられたバイクなので、ノーマルでもかなりの音が出で近所迷惑になってしまいかねません。
私がなぜここまで周囲の目を気にしたかというと、
・いま住んでいる北海道釧路市には移住してきたばかりで周辺に知り合いがいない
・近隣の人たちに「バイクに乗る感じの悪い人が引っ越してきた」と思われたら嫌
・近隣の人たちをバイクの騒音で不愉快にさせたら嫌
だったからです。
そこで私はある行動に出ました。
この写真はいま住んでいる借家の2階から撮ったものです。自動車が停まっている砂利の部分はうちの借家の駐車場です。NSRより上側の雑草が生い茂っている部分は空地で、これは隣の家の人のものです。
雑草の空地の右奥に小さな箱がありますが、これはゴミステーションになっていて、うちを含め近所の6~7軒が使っています。そこで私は、近隣住民に「危ないオヤジではない」ことを証明するために、この他人の空地の雑草を自主的に単独で無償で刈り取ることにしました。
ただ狭い空地にみえますが、1人で草刈りをしようとすると、意外に広大です。それで私は「気が向いたとき」に「気が向いた分」だけ刈り取ることにしています。
この日はまずひと袋分だけ刈り取りました。わざわざ刈り取った雑草をNSRの前に置いたのは、雑草だけの写真だと寂しいと思ったからです。しかしこの写真だと、いまいち迫力がありませんよね。そこでもうひと頑張りすることにしました。
その他、月1回くらいはゴミ袋とトングを持って町内会のごみ拾いもしています。もちろんこれも自主単独無償の活動です。このように偽善的な活動は効果的で、洗車をしていると町内の人にあいさつしてもらえるようになりました。
いま住んでいる借家は、釧路市内では2軒目です。以前の釧路市内の借家は、友人に「出るらしい」と言われたので引っ越すことにしたのです。以前の借家については、こちらで紹介しています。
参照:【ライターコラム】40代リターンライダー「NSR250R」を買う/その3「北海道の奥のほうは家賃が安い」
いま住んでいる借家には物置しかないので、そこにNSRを無理やり押し込んでいます。とても狭いので、左右のバックミラーを毎回取り外さないとなりません。
この物置と先ほどの広大な駐車場を含めて、木造2階建ての借家の家賃は6万5千円です。釧路市は家賃が安くてとても助かります。