【ライターコラム】40代リターンライダー「NSR250R」を買う/その5「最初にGPZ400Rを買って後悔」

掲載日: 2018年06月13日(水) 更新日: 2019年01月17日(木)
この記事は2018年6月13日当時の情報に基づいて制作されています。

私は高2のときGPZ400Rを購入しました。80年代の中型バイクでは1、2を争う名車といえるでしょう。高校に入って部活も勉強も遊びもせず、ガソリンスタンドのバイトでお金を貯めました。そんな貴重なお金で買うので、最高のバイクがほしかったわけです。
ところがそれが失敗でした。

いまみても斬新かつ美しいGPZ400R。30年以上前にデザインされたとは思えません。

実はバイクの性能がよすぎてまったく扱えなかったのです。中2のころ、親にヤマハGT50を買ってもらって河原で遊んでいました。そこまで練習しているのだから、私は「GPZ400Rだって簡単に乗りこなすことができる」と思っていたのです。

中2のときに河原で遊ぶことを条件に親からGT50を買ってもらいました。

ところがGPZ400Rは乾燥重量176kg、59馬力という化け物です。GPZ400Rが納車されて少し走っただけで「えらいものを買ってしまった」と思いました。

いまだにこれだけ大きなバイクをこんなふうに走らせる自信がありません。

しかも当時の高校は、バイクの免許を「取らせない」「買わせない」「運転させない」の3ナイ運動を展開していて、級友にバイク友達はいません。かといって暴走族にバイクの乗り方を教わるわけにもいかず。
わずかに2人ほど中学時代の知り合いが中型バイクに乗っていましたが、彼らも私と似たような状態で、私にライディングを教えられるわけもありませんでした。

超独特なフレームがGPZ400Rの特徴の1つです。

他の人なら絶対にコケないような緩い見通しのよいカーブでコケたり、普通に押し歩いているだけなのに立ちゴケしたりと、惨めな気持ちを何度も味わいました。
大学受験に突入し兄にGPZ400Rを預けたとき、正直肩の荷がおりた思いでした。

それで私は、45歳でリターンするとき軽いバイクにしようと決め89年製NSR250Rを買いました。NSRは45馬力ですが、これで十分スリルを味わわせてもらっています。
たまにバイク屋さんのツーリングイベントに参加させてもらうのですが、50代で300kg近いハーレーに乗っている人や、最初のバイクがZX-14という20代の人がいるのですが、私にとっては「神」ですね。

カワサキGPZ400Rの詳細、当時のカタログの解説は以下のリンクからどうぞ!
カワサキGPZ400Rの当時のカタログを見る

(ライター アサオカミツヒサ)

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