【ヤマハ】2017年シーズンのモータースポーツ活動計画を発表

掲載日: 2017年03月03日(金) 更新日: 2017年03月03日(金)
この記事は2017年3月3日当時の情報に基づいて制作されています。

リリース = ヤマハ発動機株式会社

ヤマハは、2017年3月3日に東京都内で2017年度のモータースポーツ活動計画を発表した。ヤマハ発動機代表取締役副社長・木村隆昭氏は同社のモータースポーツ活動について「ヤマハブランド価値の向上」「先進技術の獲得」「二輪レースの進行普及」の3つの活動指針があると説明。また、世界で活躍できる次世代のアジアライダーの誕生を目的として取り組んでいる育成プログラムについては、アジアロードレース選手権を発掘・育成の場として活用し、VR46マスターキャンプへの派遣も視野に入れていることを発表。加えて、選考の場をさらに広げて若手ライダーを選抜していくことを語った。

ファクトリー体制で3連覇を目指す鈴鹿8耐、そしてさらなる連勝をめざす全日本ロードレース。昨年デビューしたニューマシンTYS250Fiによる全日本トライアル選手権IASクラスの覇権奪取など、ヤマハの2017年のレースシーズンに注目だ。

以下リリースより
2017年3月1日

2017 年国内外レース活動ヤマハ主要チーム体制

ヤマハ発動機株式会社は、「ブランド価値の向上」「先進技術の獲得」「二輪レースの振興・普及」という基本方針のもと、2015年の創立60周年を機に、中・長期の展望に立ったグローバル戦略を再構築し、さまざまな活動を進めてきました。こうしたなか2016年は、MotoGP世界選手権で、チームタイトルとライダーランキング2・3位を獲得したほか、世界耐久選手権の鈴鹿8時間耐久ロードレースでは2連覇を達成するなど、トップカテゴリーで輝き、技術を磨き、ブランドを高めてきました。

また、2 年前から若手ライダーの発掘、育成の戦略的なプログラムをグローバルに進めてきました。昨年はアジアロードレース選手権(ARRC)のスーパースポーツ600 に「YAMAHA RACING TEAM」を設立。またバレンティーノ・ロッシ選手が主宰する「VR46 Riders Academy」と協力し「Yamaha VR46 MasterCamp」を開校。ARRC で頭角を現したライダーがレースの本場でさらに腕に磨きをかけるチャンスを与えました。2017年も当社は、基本方針のもと、グローバルな活動を継続し、数々の勝利とともにブランドスローガン“Revs your Heart”の具現化を目指します。

■ ロードレース
MotoGP 世界選手権は、昨年チームタイトルを獲得したファクトリーチーム「Movistar Yamaha MotoGP」から、2014年から3 年連続でランキング2位、今年は自身10度目の世界チャンピオンを目指すバレンティーノ・ロッシ選手と、昨年、MotoGP参戦2年目にしてランキング4位の好成績をおさめた新加入のマーベリック・ビニャーレス選手が「YZR-M1」で参戦します。サテライトチームの「Monster Yamaha Tech 3」からは、2年連続でMoto2チャンピオンに輝いたヨハン・ザルコ選手と、昨年のMoto2でランキング7位となったジョナス・フォルガー選手が、「YZR-M1」で参戦。2015年以来となる三冠獲得を目指します。

昨年5年ぶりに復帰を果たしたスーパーバイク世界選手権(SBK)には、「Pata Yamaha Official WorldSBKTeam」が参戦します。ライダーには、昨年の鈴鹿8耐で2連覇に貢献し、SBKではランキング12位となったアレックス・ローズ選手と、2014年のスーパースポーツ世界選手権チャンピオンで、鈴鹿8耐では2013年、2014年と優勝を経験、SBKでは昨年、ランキング4位となったマイケル・ファン・デル・マーク選手が、「YZF-R1」の市販車最速を証明すべく、2009年以来のチャンピオンを目指します。SBKに続き、今年より活動を再開したスーパースポーツ世界選手権には、「GRT Yamaha OfficialWorldSSP Team」から、2016年の世界耐久選手権で「GMT94 Yamaha Official EWC Team」のランキング2位獲得に貢献したルーカス・マヒアス選手と、新加入のフィデリコ・カリカスロ選手が参戦します。マシンは、これまで多くの選手権でチャンピオンを獲得してきた新型「YZF-R6」です。ヨーロッパスーパーストック1000選手権には、「Pata Yamaha Official STK1000 Team」からフロリアン・マリノ選手とロベルト・タンブリーニ選手が「YZF-R1M」で参戦します。

2016年9月に開幕している世界耐久選手権には、それぞれこの選手権でチャンピオンの経験を持つ「GMT94 Yamaha Official EWC Team」と「YART Yamaha Official EWC Team」という欧州のトップエンデュランスチームが参戦します。また、昨年2連覇を達成した鈴鹿8 耐は、引き続きファクトリーチームで参戦し、当社にとって初の3連覇を目指します。

なお、若手育成を担うユースチームから全日本ロードレース選手権・JSB1000に参戦し、着実な成長を遂げてきた野左根航汰選手が、アジアから世界へのステップアップとして、「YART Yamaha Official EWCTeam」の一員となりレギュラー参戦します。

北米最高峰のロードレース、MotoAmerica AMA/FIM北米ロードレース選手権では、スーパーバイクに、昨年2連覇を達成したキャメロン・ボビエ選手と、同クラスで4度のチャンピオンを獲得しているジョシュ・ヘイズ選手が「Monster Energy/Yamalube/Yamaha Factory Racing Team」から参戦します。また、スーパーストック1000、新型「YZF-R6」を投入するスーパースポーツ、スーパーストック600にもヤマハチームが参戦し、各クラスでチャンピオンを目指します。

全日本ロードレース選手権は、昨年に引き続き、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」と、若手育成を担うユースチーム「YAMALUBE RACING TEAM」が、国内最高峰のJSB1000に参戦します。ファクトリーチームからは、昨年、国内最高峰のJSB1000 で、5連覇、通算7 度目のチャンピオンに輝いた中須賀克行選手と、ユースチームからのステップアップとなる野左根選手を加えた2人が参戦。ファクトリー仕様の「YZF-R1」にて、中須賀選手は6連覇、野左根選手は初優勝を目指します。なお、野左根選手は世界耐久選手権と並行してJSB1000に出場することとなります。ユースチームからは、3年目となる藤田拓哉選手が、「YZF-R1」にて出場。野左根選手に続きステップアップを目指します。

アジアロードレース選手権(ARRC)では、スーパースポーツ600に「YAMAHA RACING TEAM」が参戦します。ライダーは、昨年、ランキング13位となった伊藤勇樹選手と、元GPライダーである故阿部典史選手が立ち上げた「Team Norick」に所属し、昨年から、日本の地方選手権や鈴鹿4耐で腕を磨いたタイ出身のケミン・クボ選手です。2年目となる今年も、育成を進めながら、チャンピオンの獲得を目指します。2016年、ヤマハライダーがチャンピオンを獲得したAP250では、引き続き現地法人が運営するチームを当社がサポートし、さらなる育成を進めるとともに、2連覇にチャレンジします。

バレンティーノ・ロッシ選手が主宰する「VR46 Riders Academy」と協力し、ステップアップを促進するシステムとして、2016年にスタートした若手ライダーの育成プロジェクト「YAMAHA VR46 Master Camp」を、2017年も継続します。昨年は、このプロジェクトに、アジアの若手ライダー6人が参加し、この中でアピワット・ウォンタナノン選手(タイ)が実力と将来性を見込まれ、今年より「VR46 Mastercamp Team」から、CEV ジュニア世界選手権Moto3への参戦が決定しました。2017年の「YAMAHA VR46 Master Camp」では、世界各地から有望な若手ライダーを選抜し、世界に羽ばたく人材の育成を進めます。

■ モトクロス/スーパークロス
モトクロス世界選手権のMXGPには、「Monster Energy Yamaha Factory MXGP Team」から、2015年のMXGPチャンピオン、2016年はランキング4位となったロマン・フェーブル選手と、昨年のランキング6位、ジェレミー・ファン・フォルベーク選手が参戦し、ファクトリー仕様の「YZ450FM」で、チャンピオン奪還を目指します。また新チーム「Wilvo Yamaha Official MXGP Team」は、ショーン・シンプソン選手とMX2 からステップアップを果たしたアーヌー・トヌス選手が「YZ450F」で参戦します。MX2には、「Kemea Yamaha Official MX2 Team」から2016年のランキング3位、ベノア・パトエル選手をはじめ、ブレント・ファン・ドニンク選手、アルビン・オスルン選手の3人が「YZ250F」で、チャンピオン獲得を目指して参戦します。

1月7日に開幕したAMA スーパークロスでは、最高峰クラスの450SXに「MonsterEnergy/Yamalube/Chaparral/Yamaha Financial Services/Yamaha Factory Racing Team」が参戦します。ライダーは、同クラスで過去2度のチャンピオンを獲得、昨年は2008年以来となるヤマハ復帰を果たしランキング5位となったチャド・リード選手と、2016年に250SX West と250MXで2冠を達成した若手トップライダーのクーパー・ウェブ選手。2人は「YZ450F」で、2009年以来となる最高峰のチャンピオンを目指します。また、ウェブ選手などを輩出してきた「Yamalube/Star Racing/Yamaha Team」などが、450SX や東西のエリアごとに開催される250SXに参戦。各クラスでのチャンピオン獲得に挑みます。

全日本モトクロス選手権は、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が、国内最高峰のIA1とIA2に参戦します。IA1には、2016 年、怪我から1年ぶりに復帰し、ランキング5位となった平田優選手が参戦。IA2には、昨年はユースチームでランキング3位を獲得する成長を遂げ、ファクトリーに昇格した渡辺祐介選手が出場します。マシンは、IA1がファクトリーマシン「YZ450FM」、IA2もファクトリーマシンとなる「YZ250FM」を使用し、両クラスでのチャンピオン獲得を目指します。

■ エンデューロ
エンデューロ世界選手権には、「Outsiders Yamaha Official Enduro Team」からロイック・ラリュー選手がEnduroGPに、ジェーミー・マッカニー選手がEnduro 2に参戦します。マシンは、EnduroGPが「WR450F」、Enduro2が「WR250F」を使用します。

■ トライアル
全日本トライアル選手権は、国内最高峰のIAスーパーに、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から通算11回のチャンピオンに輝き、2013 年以降は4 年連続でランキング2位を獲得している黒山健一選手が、昨年の第6戦にデビューしたファクトリーマシン「TYS250Fi」にて出場。2012年以来、通算12回目となるチャンピオンを目指します。

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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