【EICMA2018】美しさ極まる、MVアグスタ・スーパー・ヴェローチェ800

掲載日: 2018年11月12日(月) 更新日: 2018年11月12日(月)
この記事は2018年11月12日当時の情報に基づいて制作されています。

2018年11月6日、ミラノショー(EICMA2018)の会場でMVアグスタ(Agusta)が2019年後半に発売予定のスーパー・ヴェローチェ800(Super Veloce800)をお披露目した。

MVアグスタの3気筒シリーズをベースにしたスーパー・ヴェローチェ800は、MVの持つ輝かしいヒストリーと最先端のデザインを融合させたモデル。今回発表された車両は、プロトタイプながら、2019年後半には発売開始とアナウンスされている。

デザインを手がけたのはMVのデザイン・ディレクター、Adrian Morton(アドリアン・モートン)氏。スタイルで特徴的なのは何と言ってもこのロケットカウルだ。

先端にかけて徐々にスラントしていくロケットカウル。鋭角的にスラントする今時のスーパースポーツモデルのカウルとは一線を画す丸みを帯びた形状は、MVが世界グランプリで活躍した時代のクラシックレーサーもモチーフにしたようだ。当時のMVレーサーのゼッケンベースはイエローだったが、このスーパーヴェローチェがLEDヘッドライトの色をイエローとしているのも、そうしたヒストリーへのリスペクトを感じるものだ。

タンクキャップもクラシック風。革製のタンクバンド(もちろんダミーと思われる)もクラシックレーサー的ディテールだ。

後端に向かって絞り込まれたシート。表皮はアルカンターラ。

テールには小さなLEDテールランプが埋め込まれている。テールカウルほか、各部にはカーボンも用いられている。

立体的なタンクの造形と丸みを帯びたテールカウルが個性的なスタイルを生み出している。

前後のホイールはスポークが星型に組まれたもの。F4など多くのモデルで星型キャストを採用するMVらしいこだわりかもしれない。
ちなみにこのホイールは「Kineo」という欧州のカスタムホイールブランドのプロダクツ。ここ数年、欧州を中心に多くのカスタムビルダーがKineoのスポークホイールを使用しており、特に17インチの極太キャストをスポーク化する際にはよく使用されている。

ブースには古いピックアップトラックに載せられた1台のマシンが。

こちらはF4 Claudio(クラウディオ)。クラウディオとは1978年にカジバを創業し、1990年代にはMVブランド再興に尽力した、故クラウディオ・カスティリオーニ氏のこと。これはかつてのMV総帥の名を冠した特別な1台なのだ。

外装はもちろん、ホイールまであらゆるパーツがカーボンで構成された贅沢なマシン。

カウルやスクリーンにもCLAUDIOの文字が入る。

天才技術者マッシモ・タンブリーニ氏によって設計された初代F4(750cc)も展示。

ブースには1999年に登場した初代F4 Serie Oroや、アイルトン・セナのシグネチャーモデル「SENNA」も展示し、ここ20年に渡るF4シリーズの変遷も伺えた。

 

Text&Photo/RyoTsuchiyama
取材協力/MV Agusta, ITA(Italian Trade Agency)

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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