【編集部コラム】アジアンラリー2018冒険記その6

掲載日: 2018年08月19日(日) 更新日: 2018年08月19日(日)
カテゴリー: 日刊バイクブロス  タグ:  

8/18(土)ついに最終日を迎えたアジアクロスカントリーラリー2018は、カンボジアのコンポンチャムから首都プノンペンまで走行距離およそ137.59キロの設定で、この【leg-6】をもって終了しました。

ラリー最終日は毎年短めのルート設定になっていて、午後には夕方から夜にかけてセレモニアルフィニッシュ(セレモニー)が開催されます。これはスタートのときと同様に競技者が1人ずつ、車両とともにバナーゲートをくぐり、この期間を戦い抜いたことを称えます。夜には記念パーティーが催され、上位入賞者をはじめさまざまな賞が授与されます。

タナカのコラムではレースレポート的なことは一切触れず、異国の地を自分のバイクで走る参加者の姿をお見せしてきました。

「バイクの楽しみ方は人それぞれ」とはよく言いますが、このラリーイベントはその最たる例と言えるものです。

夏の暑い時期に自ら好んでアジアの蒸し暑く埃っぽい環境のなかでオフロードをひた走り、疲弊している身体でも睡眠時間を削って整備も自分で行ない、ときに怪我もする。ロクなものではありません。

さらに大金をつぎ込んで仕事も10日以上休むことになる。家族にも職場にも相当な理解が必要です。

海外ラリーは明らかに特殊な世界。このアジアンラリーも常連さんがほとんどですが、初めて挑戦する方もチラホラいます。今年は3名の日本人が未知の扉を開きにやって来ました。結果も人それぞれ。

1人はマシントラブル(水没)でリタイヤ。1人は自分の力量不足を思い知らされ、無理せず毎日スタートとゴールだけ通過して途中離脱しつつも最終的には完走。1人は開始早々ルートを見失い、それでも自分なりに走り回って夜中になってなんとか宿泊地へ辿り着き、また別の日には辿り着くこともできずにどこかで誰かの助けを借りながら一晩を過ごし、翌日ひょっこり合流するなど迷走しつつも完走。

常連さんでもすんなり完走できるとは限りません。怪我やマシントラブルで悔しい思いを残しつつ今年のラリーを終える人もいます。

しかしわざわざ過酷な環境へ身を投じて辛い思いをしながらも、その姿は一様に楽しそうだから不思議なものです。傍から見ているとそれがよく伝わってきます。

なんでしょうね、挑戦することによりこれまで身を潜めていた別の自分を呼び覚ますとか、些細なことでも達成や発見、気付きによって得られる心の豊かさ、みたいなものが行動によって証明されて悦びに変換されているのかもしれません。

かく言うタナカもその1人として参加していることを素直に白状します。バイクに乗っているなら傍観者ではなくコンペティターとして、なんてこれっぽっちも思いません。職業柄そんな魅力に取りつかれた人たちを見てなんらかの記録に残し、伝える立場の方がよっぽど楽しいのだから。

ということで『アジアクロスカントリーラリー2018冒険記』は今回でおしまい。なぜ“冒険記”なのか? それはバイク乗りなら誰しも同じように、行動に身の安全の保証もなく、何をもって成功したのか、成し遂げたと言えるのか、答えが無いからです。

しかしナニか得られるものが必ずある。そしてそれは自分にとって豊かな栄養源だと確信しています。また来年も、短くも濃密な冒険の旅へ出られることを願うばかりです。

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(ztanaka)

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