【ホンダ】 2014年モータースポーツ活動の概要を発表

掲載日: 2014年02月07日(金) 更新日: 2014年02月07日(金)
この記事は2014年2月7日当時の情報に基づいて制作されています。

リリース = 本田技研工業株式会社

ホンダは、2014年のモータースポーツ活動概要を発表した。ここでは、2輪の活動内容を抜粋してお伝えする。

以下リリースより
2014年2月7日

2014年Hondaモータースポーツ活動計画の概要

Hondaは、2014年のモータースポーツ参戦体制と普及活動計画について、以下の通り発表しました。

Hondaは、創業以来、レースで勝利を重ね、レース活動を“Hondaの原動力”として取り組み、世界中のモータースポーツにチャレンジして、技術を磨くことで成長してきました。そして、その過程で培われたレーシングスピリットは、すべての製品や技術開発に活かされています。

Hondaのコーポレートスローガンは「The Power of Dreams」です。お客様とともに夢を実現し、世界中のもっと多くのお客様に、レースを通じて、楽しさ、喜び、感動をお届けするために、モータースポーツ活動を今後さらに加速させていきます。

1.モータースポーツ参戦体制

【二輪モータースポーツ活動】

FIM※1ロードレース世界選手権シリーズの最高峰であるMotoGPクラスでは、昨シーズン、ライダー、コンストラクター、チームの三冠を獲得しました。また、今年1月に開催された「ダカールラリー2014」では、ワークス参戦2年目ながら全13ステージ中、6回のステージ優勝を果たすなど着実な進化を遂げています。今シーズンからは、これらの活動に加え、新たにモトクロス世界選手権(MXGP、旧称WMX)と、トライアル世界選手権(WCT)においても、「チーム・エイチアールシー(Team HRC)」として、活動を展開していきます。

あらゆるカテゴリーの二輪製品を提供しているメーカーとして、より多くのお客様やファンの皆様の期待に応えたいという思いから、ロードレース、モトクロス、トライアルの各世界選手権にダカールラリーを加えた、4つのカテゴリーにおいて、Hondaの取り組みを強化していきます。

MotoGPは、「レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)」から、昨シーズン、MotoGP参戦初年度にして史上最年少でチャンピオンを獲得するという歴史的快挙を成し遂げたマルク・マルケスと、昨シーズンランキング3位のダニ・ペドロサが、今シーズンも引き続き参戦。2年連続の三冠獲得を目指します。また、2つのサテライトチーム※2にもマシンを供給し、ワークスチーム※3と合わせて、3チーム4名のライダーで戦います。

モトクロス世界選手権では、最高峰クラスであるMXGP(450cc)クラスに、新たにTeam HRCとしてワークス参戦を開始します。今シーズンより、ワークスマシン「CRF450RW」を投入し、イブジェニー・バブリシェフとマキシミリアン・ナグルの2名で、常に表彰台を獲得できる体制を目指します。

トライアル世界選手権(WCT)には、これまで「レプソル・モンテッサ・ホンダ」として参戦活動を継続してきましたが、今シーズンから「レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)」としてワークス体制で臨みます。マシンは、4ストロークエンジン搭載の「COTA 4RT」を投入。ライダーは、7年連続チャンピオンのトニー・ボウと、唯一の日本人ライダーである藤波貴久の2名体制で参戦します。これによりWCTにおける盤石な体制を築き、チャンピオンの獲得を目指します。

また、(株)ホンダ・レーシング(HRC)では、頂点レースでの活動だけでなく、市販レースマシンの販売も積極的に展開します。新設された「オープンカテゴリー」に投入、販売する「RCV1000R」は、3チーム4ライダーが使用します。さらにダカールラリー参戦マシン「CRF450 RALLY」も年内の市販開始を予定しており、Hondaはワークスに準ずるマシンをより多くの皆様に供給し、二輪レースの普及と拡大に努めていきます。

○(株)モビリティランドでの世界最高峰レースの開催
(株)モビリティランドは、「見て、遊んで、体感する」場と機会の創出に取り組み、さまざまなレースやイベントを開催。日本のモータースポーツ文化のさらなる発展に貢献しています。

鈴鹿サーキットは、日本初の本格レーシングコースとして1962年に開場して以来、50年以上の長い歴史を経て、これまでさまざまなレースを開催してきました。2014年も3月1日(土)、2日(日)に開催する「モータースポーツファン感謝デー」を皮切りに、「FIAフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)」「FIM世界耐久選手権シリーズ(鈴鹿8時間耐久ロードレース)」「FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)」、さらに「FIMアジアロードレース選手権シリーズ(ARRC)」など、年間を通じてさまざまなイベントを開催します。

また、ツインリンクもてぎでは、「FIMトライアル世界選手権シリーズ(WCT)」「FIMロードレース世界選手権シリーズ(MotoGP)」を開催します。二輪、四輪それぞれの世界最高峰のレースをはじめ、国内外のさまざまなモータースポーツを観戦し、体感できる機会を提供します。

《二輪参戦体制概要》

【ロードレース】
◆FIMロードレース世界選手権シリーズ
<MotoGPクラス>

Hondaは、「ファクトリーオプション」※8に参戦し、昨シーズンに引き続き、ライダーズタイトルおよびコンストラクターズ、チームの三冠獲得を目指します。マシンは、戦闘力をさらに向上させた2014年型「RC213V」を投入します。

ワークスチームの「レプソル・ホンダ・チーム」は、MotoGP参戦初年度に、史上最年少でチャンピオンを獲得したマルク・マルケスと、昨シーズンランキング3位のダニ・ペドロサの2名体制で参戦します。サテライトチームは、「ゴー・アンド・ファン・ホンダ・グレッシーニ(GO & FUN Honda Gresini)」からアルバロ・バウティスタが、「エルシーアール・ホンダ・モトGP(LCR Honda MotoGP)」からは、ステファン・ブラドルが参戦します。

なお、今シーズンからHondaは、「オープンカテゴリー」※8に参戦するチームを対象に市販レーサー「RCV1000R」を販売します。このマシンで、青山博一、ニッキー・ヘイデン、カレル・アブラハムと、Moto2からステップアップするスコット・レディングが参戦します。

ファクトリーオプション ※8
●レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)
マルク・マルケス(Marc Marquez)/ダニ・ペドロサ(Dani Pedrosa)

●ゴー・アンド・ファン・ホンダ・グレッシーニ(GO & FUN Honda Gresini)
アルバロ・バウティスタ(Alvaro Bautista)

●エルシーアール・ホンダ・モトGP(LCR Honda MotoGP)
ステファン・ブラドル(Stefan Bradl)

オープンカテゴリー ※8
●ドライブ・M7・アスパー(Drive M7 Aspar)
ニッキー・ヘイデン(Nicky Hayden)/青山 博一(Hiroshi Aoyama)

●カルディオン・エービー・モトレーシング(Cardion AB Motoracing)
カレル・アブラハム(Karel Abraham)

●ゴー・アンド・ファン・ホンダ・グレッシーニ(GO & FUN Honda Gresini)
スコット・レディング(Scott Redding)

※8
2014年より、ロードレース世界選手権シリーズの最高峰MotoGPクラスは、「ファクトリーオプション」と、これまでのCRTクラスに代わる「オープンカテゴリー」の2つのカテゴリーで開催されます。ファクトリーオプションは、主催者から供給されるECU(エンジン コントロール ユニット)のソフトウエアを変更することが可能で、1台当たりの年間使用エンジンは5基、ガソリンタンク容量は20Lまでとなります。オープンカテゴリーは、主催者から供給されるECUのソフトウエアは変更できませんが、年間使用エンジンは12基、ガソリンタンク容量は24Lまでとなります

<Moto2クラス>
Hondaは、Moto2クラスが設立された2010年より、唯一のオフィシャルエンジンサプライヤーとして、市販スーパースポーツモデル「CBR600RR」の直列4気筒エンジンをベースに、Moto2専用に開発したエンジンを供給しており、2015年まで全チームへの供給を継続します。

同クラス3年目となる中上貴晶は、新たに「イデミツ・ホンダ・チーム・アジア(IDEMITSU Honda Team Asia)」から参戦します。このチームは、元Hondaワークスライダーの岡田忠之氏が監督を務め、アジア地域各国におけるHondaのレース活動と連動し、ロードレース世界選手権にチャレンジする若手ライダーの夢を具現化することを目指しています。今シーズンは、昨シーズンの後半から参戦したマレーシア人ライダーアズラン・シャー・カマルザマンを含め、2台体制でMoto2クラスに参戦します。

●イデミツ・ホンダ・チーム・アジア(IDEMITSU Honda Team Asia)
アズラン・シャー・カマルザマン(Azlan Shah Kamaruzaman)/中上 貴晶(Takaaki Nakagami)

<Moto3クラス>
Hondaは、Moto3クラスへ参戦する3チーム6ライダーに対し、新開発のマシン供給とテクニカルサポートを実施します。

●エストレーリャ・ガリシア・ゼロポイントゼロ(Estrella Galicia 0,0)
アレックス・リンス(Alex Rins)/アレックス・マルケス(Alex Marquez)

●カレッタ・テクノロジー・アールティージー(Caretta Technology-RTG)
エフレン・バスケス(Efren Vazquez)/ジョン・マクフィー(John Mcphee)

●オンゲッタ・リバコールド(Ongetta-Rivacold)
アレックス・マスボー(Alexis Masbou)

●オンゲッタ・エアーアジア(Ongetta-AirAsia)
ズルファミ・カイルディン(Zulfahmi Khairuddin)

◆FIM世界耐久選手権シリーズ 鈴鹿8時間耐久ロードレース
Hondaは、今シーズンの第37回鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)をより魅力あるレースとするために、全日本ロードレース選手権参戦チームから、2年連続優勝を目指す「ムサシ・アールティ・ハルク・プロ」の高橋巧と、鈴鹿8耐における3度目の勝利を狙う「エフ・シー・シー・ティーエスアール・ホンダ」の秋吉耕佑など、国内外の選手権で活躍するライダーの参戦を計画しています。また、アジアで活躍するライダーを起用する「ホンダ・チーム・アジア」も、3年目の挑戦を予定しています(詳細は決定次第ご案内します)。

◆FIMアジアロードレース選手権シリーズ
アジアロードレース選手権シリーズ(ARRC)のSS600クラスには、マレーシアの現地法人であるブンシュウ・ホンダ、タイの現地法人のエーピー・ホンダとタイ・ホンダ、インドネシアの現地法人のアストラ・ホンダのチームが参戦します。ブンシュウ・ホンダからは、玉田誠が引き続き参戦します。

●パタ・ホンダ・ワールド・スーパーバイク・チーム(Pata Honda World Superbike Team)CBR1000RR
ジョナサン・レイ(Jonathan Rea)/レオン・ハスラム(Leon Haslam)

◆FIMアジアロードレース選手権シリーズ
アジアロードレース選手権シリーズ(ARRC)のSS600クラスには、マレーシアの現地法人であるブンシュウ・ホンダ、タイの現地法人のエーピー・ホンダとタイ・ホンダ、インドネシアの現地法人のアストラ・ホンダのチームが参戦します。ブンシュウ・ホンダからは、玉田誠が引き続き参戦します。

●ムサシ・ブンシュウ・ホンダ・レーシング(MuSASHi Boon Siew Honda Racing)
ザムリ・ババ(Md Zamri Baba)/玉田 誠(Makoto Tamada)/ザクゥアン・ザイディ(Md Zaqhwan Zaidi)

●エーピー・ホンダ・タイランド(A.P. Honda Thailand)
ピラワット・ウォンタナノン(Peerawat Wongthananon)/ジャクリット・サワンサワット(Jakkrit Swangswat)

●タイ・ホンダ・レーシング(Thai Honda Racing)
ラタポン・ウイライロー(Ratthapong Wilairot)/スハタイ・チャンサップ(Suhathai Chaemsap)

●アストラ・ホンダ・レーシング(Astra Honda Racing)
ディマス・プラタマ(Dimas Pratama)/デニー・トリユーゴ・ラクソノ(Denny Triyugo Laksono)

●ティープロ・ユージー・ホンダ(T. Pro Yuzy Honda)
小山 知良(Tomoyoshi Koyama)/岩田 悟(Satoru Iwata)/サシタレン・スクマラン(Sasitharen Sukumaran)

【モトクロス】
◆FIMモトクロス世界選手権シリーズ

Hondaは、モトクロス世界選手権シリーズ最高峰クラスであるMXGP(旧称 MX1)クラスに、Team HRCでワークス参戦します。ライダーは、イブジェニー・バブリシェフとマキシミリアン・ナグルを起用し、新開発の「CRF450RW」を投入し、タイトル獲得を目指します。

また、昨シーズンの全日本モトクロス選手権IA2クラスでランク2位を獲得し、今シーズンMX2クラスで世界選手権に初めてのフル参戦をする日本人ライダー、山本鯨をサポートします。

MXGP(旧MX1)

●チーム・エイチアールシー(Team HRC)
イブジェニー・バブリシェフ(Evgeny Bobryshev)/マキシミリアン・ナグル(Maximilian Nagl)

MX2
●チーム・ガリボルディー(Team Gariboldi)
ティム・ガイザー(Tim Gajser)/山本 鯨(Kei Yamamoto)


◆MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ

MFJ※9全日本モトクロス選手権には、昨シーズンに引き続きTeam HRCでワークス参戦します。最上位カテゴリーのIA1クラス※10は、2年連続のタイトルを獲得した成田亮と、ランキング2位の小方誠が引き続き参戦し、3年連続のタイトル獲得を狙います。また、IA2クラス※11は昨シーズンクラス8位の田中雅己に加え、チャンピオンの富田俊樹が新たに加入し、計4名体制で両クラスのタイトル獲得を目指します。
※9 MFJとは、Motorcycle Federation of Japan(一般財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会)の略称です
※10 IA1クラス(2ストローク:175cc~250cc、4ストローク:290cc~450cc)
※11 IA2クラス(2ストローク:100cc~125cc、4ストローク:175cc~250cc)

●チーム・エイチアールシー(Team HRC)
IA1=成田 亮(Akira Narita)/小方 誠(Makoto Ogata)
IA2=富田 俊樹(Toshiki Tomita)/田中 雅己(Masami Tanaka)

【トライアル】
◆FIMトライアル世界選手権シリーズ

Hondaは、トライアル世界選手権シリーズ(WCT)に、昨シーズンまでスペイン現地法人モンテッサ・ホンダの「レプソル・モンテッサ・ホンダ」チームから参戦していましたが、今シーズンから「レプソル・ホンダ・チーム」でワークス参戦します。ライダーは、7年連続チャンピオンのトニー・ボウと、昨シーズン5位で日本人ライダー藤波貴久の2名体制で、8年連続のライダーズタイトルと9年連続のコンストラクターズタイトルの獲得を目指します。マシンは、4ストロークエンジン搭載の「COTA 4RT」を使用します。

●レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)
トニー・ボウ(Toni Bou)/藤波 貴久(Takahisa Fujinami)

【ラリー】
◆ダカールラリー2014・アルゼンチン・ボリビア・チリ

2014年1月に開催された「ダカールラリー2014・アルゼンチン・ボリビア・チリ」にワークス参戦したTeam HRCは、エルダー・ロドリゲスが5位、ホアン・バレダが7位、ハビエル・ピゾリトが23位と、5名中3名が完走し、13ステージ中6回のステージ優勝を収めました。2015年大会については、ライダーを含め参戦体制が決まり次第発表します。

●チーム・エイチアールシー(Team HRC)
エルダー・ロドリゲス(Helder Rodrigues)/ホアン・バレダ(Joan Barreda)
ハビエル・ピゾリト(Javier Pizzolito)/サム・サンダーランド(Sam Sunderland)
パウロ・ゴンサルヴェス(Paulo Goncalves)

>>本リリースについてのメーカーの詳細ページはコチラ

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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