テラモーターズが新興国向け『3輪EVタクシー』を公開

掲載日: 2013年04月03日(水) 更新日: 2013年12月10日(火)
この記事は 2013年4月3日に書かれたもので、内容が古い可能性があります。

取材・写真・文 = 土山 亮

テラモーターズ株式会社は3月27日に、フィリピン市場向けに開発を進めている3輪EVタクシーのプロトタイプを報道陣に向けて公開した。


27日、テラモーターズ株式会社が発表したフィリピン市場向け3輪EVタクシーのプロトタイプ。

同社はベンチャー企業として日本国内で原付EV(電動バイク)・シードシリーズを販売し、新規参入企業としては異例の大ヒットを収めているが、かねてから新興国市場を見越した車両開発も行っていた。今回発表された3輪EVタクシーは、フィリピン政府が進める既存3輪タクシーの代替プロジェクトへ参入するためのプロトタイプとなる。

フィリピンをはじめとする東南アジア各地の新興国では、市民の足として3輪タクシーが数万、数十万台のレベルで普及しているが、その多くが旧式の2ストロークエンジンを搭載するモデルであり、それらが大気汚染の一因となっている実情に各国は頭を悩ませている。フィリピン政府は国家的プロジェクトとして3輪タクシーのEV化を模索中で、現在350万台ある3輪タクシーのうち、2016年までに10万台を電動化する計画である。同社はこの3輪EVタクシーの製造業者選定入札に参加、既にフィリピンに現地法人も設立し、量産体制を確立させている。

この競争入札では複数の業者が選定されることが決まっているが、既に世界各地から11の企業が名乗りを上げている。こうした状況の中、徳重社長はこれまでの日本国内での販売実績に加え、着実に技術を蓄積している同社の現状から、その入札獲得に自信を覗かせる。

気になる車両の主なスペックは以下の通り。

■乗車人数/6名
■電池/48V60Aリチウムバッテリー
■モーター/7kW
■実用登坂力/12度
■航続距離/50km
■最高速度/50km/h
■充電時間/2時間
■バッテリー取り外し/可能
■全長×全幅×全高/3300×1470×1885mm
■積載量/300kg


プロトタイプと共にフォトセッションに応じるテラモーターズ株式会社代表取締役社長の徳重徹氏(右)。左は当日応援講演を行った、Apple Japan元代表取締役山元賢治氏。

報道陣向けに屋内ではあるが試乗会も行われた。EVらしい静かで振動のない乗り味には、試乗者からも驚きの声が上がる。客席への乗り降りは車体右側から行う。

車体後方から眺めると、3輪車であることは分かりづらいかもしれない。近年はインドやスリランカ、バングラデシュ、アフリカ諸国でも3輪タクシーが急激に増加している。

後方から客席を覗く。座席はフラットで乗り合いタクシーでは一般的なつくり。ヘッドスペースは大柄な人では窮屈かもしれないが、アジア人なら問題はないレベル。

客席の床下には、基幹装置が埋め込まれている。向かって左側は交換式バッテリー、右側は制御ユニット。同社では交換式バッテリーを採用することで利便性を高める狙い。

プロトタイプではバッテリーは車体のほぼ中心に搭載されていた。7kWの出力を誇るモーター後方からはドライブシャフトが伸び、後方のデフユニットへ連結される。

車でいうところのMR(ミッドシップ・リア駆動)となる駆動形。デフユニットのホーシングには、ダンパーとリーフスプリングを装備している。リアブレーキはドラムのようだ。

コックピットからの眺め。ハンドル切れ角が少なめだったが、コンパクトな車体ゆえに取り回しはさほど悪くない。実際に運転したが、内輪差もさほど気にならないレベル。

操作系はバイクとほぼ同じ。前進・後退はキー脇のスイッチで切り替える。ブレーキはハンドル右レバーで前輪、右足で踏むフットブレーキが後輪。サイドブレーキも装備する。

[ お問い合わせ ]
テラモーターズ株式会社
http://www.terra-motors.com/jp/
TEL/03-6674-9558

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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