伊豆スカイライン二輪通行禁止案再検討へ

掲載日: 2011年06月20日(月) 更新日: 2013年12月11日(水)
カテゴリー: トピックス  タグ: , ,  
この記事は2011年6月20日当時の情報に基づいて制作されています。

情報元/静岡県 大仁警察署KAZU中西 氏(二輪ジャーナリスト)
まとめ/バイクブロス編集部 野呂瀬

「再検討」の文字が刻まれた大仁警察署資料

過失とはいえないライダー死亡事故発生

首都圏ライダーに人気の伊豆スカイライン。所轄の大仁警察署や二輪ジャーナリストKAZU中西氏によるライダー事故ゼロ啓発活動により、この2年間は死亡事故ゼロを達成していた。しかし、6月7日に対向車線を連続走行していたバイクが対向車の乗用車と正面衝突。ライダー(男性・64歳)が搬送先の病院で亡くなる事故が発生した。この死亡事故をきっかけに伊豆スカイライン二輪通行禁止案が再浮上している。

人気ルートゆえの事故率の高さが問題に

伊豆スカイラインは、静岡県・伊豆半島の熱海峠から天城高原へ半島を縦断する全長約40kmの一般有料道路。稜線をつなぐ道は、中・高速コーナーが続く心地よいワインディングで、伊豆の山々とその向こうに海を臨む美しい景観とあいまって近郊に住むライダーの人気ツーリングルートとなっている。しかし、残念なことにバイク事故の多い有料道路でもある。大仁警察署によれば、2009年11月の通行料金値下げの社会実験導入以前より、伊豆スカイラインのバイク事故率は県内有料道路の県平均の事故率と比較しても2倍近くあったという。

大仁警察署と有志ライダーたちの活動に応える時だ

そこで、大仁警察署では2009年11月の社会実験導入に合わせて、ライダーのマナー向上と現状の周知を目的とした「伊豆スカイライン・ライダー事故・ゼロ作戦」をスタート。伊豆スカイラインの事故多発箇所や過去の事故状況の説明や、元GPライダーによる事故を防ぐライディング講習などを実施してきた。また、この活動に連動して、二輪ジャーナリストのKAZU中西氏が発起人となり、同じライダーの立場から二輪事故防止のための安全運転意識の向上や運転マナー向上を呼び掛ける「伊豆スカ事故ゼロ小隊」も発足。有志ライダーたちにより積極的にバイク事故撲滅に向けた活動を展開してきていた。

これらの地道な活動の積み重ねや、活動内容を伝えるメディアやネットの情報によって、伊豆スカイラインを訪れるライダーの多くが事故防止への意識を改めて高めつつあった中で今回の事故が起きてしまったのである。この事故により、伊豆スカイライン二輪車通行禁止案は再び動き出している。その動きを止められるのは、壊れてしまった事故ゼロという実績を再び築くしかないのである。

伊豆スカの事故ゼロに精力的に取り組むKAZU中西氏のメッセージ
第7弾「伊豆スカイライン・ライダー事故・ゼロ作戦」開催

今回の事故を受け、大仁警察署では7回目となる「伊豆スカイライン・ライダー事故・ゼロ作戦」を開催する。

以下、大仁警察署リリースより

■伊豆スカイライン・ライダー事故・ゼロ作戦

二輪車の交通事故が多発する伊豆スカイライン

「伊豆スカイライン・ライダー事故・ゼロ作戦第7弾」を迎えましたが、今年に入って無謀かつルール無視のライダーによる人身事故が増加しています。また、6月7日(火)午後には伊豆スカイラインでライダーの死亡事故が発生しました。そのため、関係機関・団体と連携して、ライダー及びドライバーへの交通事故防止を呼び掛ける広報啓蒙活動を行います。※雨天の場合は中止とします。

1 開催日程

○時間/2011年7月17日(日) 午前10時00分

○場所/静岡県伊東市宇佐美3494番地 伊豆スカイライン

  スカイポート亀石駐車場(開催場所は、「亀石料金所北側」です。)

2 実施内容

○大仁警察署交通課長による説明 (伊豆スカイラインの重大交通事故の発生状況)

○バイク販売店社長「中村努」氏による講話 (ライダーの楽しみ方について)

○ジャーナリスト「カズ中西」氏による講話 (スカイラインの事故多発場所について)

○元プロレーサー「市川仁」氏による講話 (道路状況に応じたブレーキ操作について)

○元プロレーサー「宮城光」氏による講話 (事故を起こさないための走行について)

3 協力組合

○伊豆長岡温泉組合理事長「望月澄夫」氏による宿泊等の割引について

○レディースバイク編集局取材

4 協力・協賛関係団体

○静岡県警察本部・大仁警察署

○静岡県二輪車安全普及協会

○静岡県道路公社

○交通安全協会大仁地区支部 事務局 内山(電話・FAX 0558-76-0021)

雨天等開催に係る照会等については、下記へ問い合わせ願います。

静岡県 大仁警察署 交通課

電話 0558‐76‐0110(平日 8:30~17:30 担当 比留〈ヒル〉)

(バイクブロス・マガジンズ編集部)

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