【ライターコラム】北海道でたくさんのバイクと暮らす多バイカーたち/勝っちゃん編④GS1200SSとの別れ

掲載日: 2018年10月17日(水) 更新日: 2019年01月16日(水)
カテゴリー: 日刊バイクブロス  タグ: ,  
この記事は2018年10月17日当時の情報に基づいて制作されています。

多バイカーの勝っちゃん(41歳)が、5台のコレクションのなかからスズキGS1200SSを手放したと聞いたとき、意外な感じがしました。
ちなみに多バイカーとは、バイクを複数台持っている人のことです。
勝っちゃんはGS以外に、ドゥカティ・ポールスマート1000LE、ヤマハYZF-R1、ホンダ・シャドウ400、XL250ディグリーを持っています。

勝っちゃんのコレクション。上からポールスマート、R1、シャドウ400、そして今回手放したGS1200SS。XL250ディグリーは撮影時修理中でした。

なぜ私が意外に感じたかというと、勝っちゃんはGSを気に入っていたと思っていたからです。私も勝っちゃんのGSをみて、「こんな格好いいバイクがあったんだ」と気づかされました。

GS1200SSの二眼ライトは、世の中のスマートな風潮をあざ笑うかのようです。

GSは2002年に突如現れ、あまり注目されることなく生産が中止になり、その後評価が高まり、いまでは中古車が新車時より高い値段で取引されているカルトバイクです。

「これでノーマルカラーかあ」と思わせるヨシムラカラー。

スズキはすでに油冷エンジンをあきらめていて、スーパースポーツにもメガスポーツにも水冷エンジンを積んでいました。それにも関わらず、わざわざ古い油冷のエンジンを引っ張り出してきて、それに1980年代の耐久レーサーのようなぽっちゃりしたカウルをつけてGSをつくったのです。

私は、GSは禁じ手だと思っています。カスタムショップがこのようなバイクを提案するのは理解できます。しかし、スズキのような巨大メーカーが「セルフコピー」のようなバイクをつくってしまうのはいかがなものかと思います。しかも1200ccという大排気量バイクのジャンルで。
しかしだからこそ、GSには禁断の果実の香りが漂います。

勝っちゃんもGSは相当気に入っていたようで、頻繁にドカ・ポールスマートと並べて写真を撮っていました。

勝っちゃんがGSを手放した理由は明確で、「懐古主義で走るバイクならポールスマートがあるし、走りの鋭さならR1があるから」です。
なるほど。
1台だけ選ぶなら、オールドスタイルで現代的な走りができるGSは万能ですが、勝っちゃんのような多バイカーは「一点豪華主義」バイクを持つことができるので、GSのようなオールマイティなバイクは要らないということなんですね。

GSがあったころに「勝っちゃんオールスターズ」を自宅前でパチリ。「GSは普通だったなあ」(勝っちゃん談)。

スズキ GS1200SSの詳細を見る

(ライター アサオカミツヒサ)

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